「ギバー」「テイカー」「マッチャー」という言葉を目にしたことがあるでしょう。
最も生産性が悪く、非効率なことばかりをして成果を挙げられないのが「ギバー」であると同時に、大きな成功を収めているのもまた「ギバー」であるといいます。
同じ「ギバー」でも、結果に違いが出てしまうのは、「テイカー」に搾取し続けられる「ボトムギバー」と、「マッチャー」「ギバー」と上手く付き合いながら、互いにメリットのある関係を生み続ける「トップギバー」に分かれているといいます。
もちろん、「幸せなギバー」は「トップギバー」のほうなのですが、どうしたらこの「幸せなゾーン」に入れるのでしょうか?
「貢献すること」「与え続けること」を常に意識し続ける「ギバー」たちなのですが、どうして大きく二極化してしまうのでしょうか?
行いは同じなはずなのに、周囲の人たちと上手く連携することが出来ず、奪われ続けている「ギバー」たちは沢山いるものです。
ただ、ほんの少しだけ意識と行動を変えるだけで、「ギバー」の成果は大きく変わるようです。
判断力に大きな差がある
「ギバー」は、「トップ」か「ボトム」かに限らず、他者へ貢献すること、喜んでもらうことに幸せを感じるため、いつでもどこでも力を差し出します。
これを繰り返し続けるギバーですが、結果の違いには、その「自分の行い」から得た判断と、次の行動にあるようです。
「トップギバー」は、まずは「与える」「サポートする」といった行動に出ますが、相手が「テイカー」だと判断すれば、次からは別の相手を探します。
「トップギバー」は、常に「ギバー」か「マッチャー」を探し、善い関係性を築くことだけと目的としていますので、「テイカー」とは深く付き合いません。
この、「今後の付き合い」に対する判断と、その後の行動力に大きな差があるようです。
搾取され続ける「ギバー」は、自分が出来ることに集中しすぎるあまり、相手が「テイカー」であることには気づきません。
また、そのことを「テイカー」も理解しているため、近づいてきて関係性を深めようとします。
つまり、搾取され続ける「ボトムギバー」は、そこにある関係性を客観視することを怠っているため、いつまでも他人のために時間と労力を浪費し続け、自分自身の成果は挙げられない負の連鎖に留まってしまっているのです。
幸せな「ギバー」になるために
何かを与え、サポートし、関わる人たちに喜んでもらう。
その対価をきちんと受け取り、「ありがとう」という感謝の気持ちと、喜びを相手にも返してあげる。
これが、「トップギバー」が意識しているお互いWIN-WINの関係性です。
いつも「テイカー」に搾取されているかもしれない。
貢献することに尽力しているのに、状況は全く良くならない。
こうしたことに思い当たる節があるなら、あなたは「テイカー」と多く付き合ってしまっている「ボトムギバー」かもしれない。
しかし、ここから人生はいくらでも好転できる。
何をすればいいのか、どんな行いを積み重ねていけばいいのかは、既に知っているのですから、深く悩んだり、自分を責めたりする必要はありません。
ただ、付き合う相手、ギブする相手を変えていけばいいのです。
「ギバー」もしくは「マッチャー」として、きちんと行動している人を見つけ出し、少しずつ関係を深めていってみましょう。
「テイカー」を無理に断ち切る必要はなく、ただ搾取されないようにだけ注意し、「ギバー」と「マッチャー」との距離を縮め、接点を増やすだけで変化は起こります。
その小さな行動の積み重ねによって、「テイカー」は断ち切らなくても自然と離れていくか、もしくは入り込めなくなっていきます。
「テイカー」は放っておいても、また次の相手を探し出しますので、何もする必要はありません。
ただ、日々の生活の中で意識することは、とにかく「ギバー」「マッチャー」との関係を深めることだけです。
新たな一歩を踏みだそう
これまでに築いた関係が名残惜しく感じ、後ろ髪が引かれる思いもあるかもしれませんが、自分の人生ですので、新たな一歩を踏みだす勇気を持ちましょう。
とても多くの努力を重ねて、必死に頑張って来たのに、あなた自身が幸せになれないのであれば、それほどに悲しいことはありません。
「努力は報われる」という言葉もありますが、「報われない努力」も確実にあります。
誰かが貢献してくれる、力を貸してくれることだけに甘え、その居心地の良さだけに依存し続けて搾取する「テイカー」とは、幸せにはなれないでしょう。
あなたの貢献する力、思いやる気持ちをきちんと評価してくれ、同じように思いやってくれる仲間を見つけ出しましょう。
「ギバー」であることは、それだけで素晴らしいことです。
その「与える力」をきちんと発揮させ、互いに幸せになれるコミュニティを見つけていき、関係性を深めていくことが、あなたのこれからの課題かもしれません。
「ギバー」はいなくてはならない存在ですし、人間社会の大多数が「ギバー」と「マッチャー」です。
あなたの素晴らしさに気づいてくれる人は必ずいます。
「幸せなギバー」になるためにも、明日から、今日から人間関係を整理してみることをおススメします。