漫画「スラムダンク」の安西監督と谷沢について

名作漫画「スラムダンク」は、バスケをやっているか、好きかに問わずかなり多くの方に愛読されています。

心に残る場面やセリフが多く、いくつになっても思い出すシーンがあります。

最近思い出したことは、安西監督と谷沢という教え子とのエピソードです。

一度読破した方でも、すぐには思い出せないお話かもしれません。

かつて、白髪鬼と呼ばれた安西監督ですが、あることがキッカケで激しく自分を責めて、あの穏やかな性格へと変貌しました。

その時に出てくるのが、才能に溢れた谷沢という選手。

将来有望でありながら、少し傲っているところもあり、結局は選手として生き残ることができず、潰れてしまいます。

安西監督も、当時はまだ少し若く、厳しさによって選手を強くすることを信じていました。

このお話は、安西監督の中で答えを見出すために必要な経験だったわけで、読者からすれば、なかなか着地点の見つけにくいところでもあります。

今回の記事では、この安西監督と谷沢という選手とのエピソードについて、考察しながら思ったことを書き綴ります。

悲しい出来事であることは事実

才能のある谷沢でしたが、メンタル面で傲りがあることを、安西監督は見抜いていました。

しかし、そこに厳しさで鞭を打つだけとなり、そのままアメリカへと渡る谷沢を止めることができませんでした。

結局のところ、谷沢は人とのコミュニケーションがとれず、誰からも相手にされなくなり、やさぐれていった末に、薬物に手を出してしまいこの世を去ります。

これは、どちらも辛い現実となっています。

もちろん、周囲の人たちも悲しみしかなかったはずです。

どうすることも出来ず、やれることをやったつもりでも、安西監督が指導者として自分を激しく責める気持ちもよくわかりますね。

それでも誰も悪くはない

ただ、こういった現実というのはあるもので、その出来事によってでしか学べないことがあるのも事実です。

安西監督は、その時には全力で自分の正しさを貫いていただけ。

谷沢も自分の力を伸ばしたいと思ってとった行動。

どちらも、自分の道を信じて突き進んだことに変わりはなく、誰が悪いわけでもないし、誰も責めることはできないものです。

安西監督は、後悔と自責の念に苦しめられただろうなということも理解できます。

谷沢も、こんなはずではなかったという悔しさと、堕ちていく自分を感じることも辛かっただろうと思います。

それでも、そうなってしまったことは仕方のないことでしかないのです。

何が大切なことなのか?

安西監督は、悩んで苦しんで、考えた末に、鬼ではなくなったのだと思います。

谷沢には、天狗になっている鼻をへし折るような言葉を浴びせていますが、もっと違う言葉をかけて、違ったアプローチをしていたら・・・。

そう思ったことでしょう。

それでも、前を向くしかないし、これからどうするのかを考え、行動していくしかないのです。

このエピソードから学ぶ、最も大切なことは、そこだと感じました。

辛いかもしれないけれど、その経験から何を学び、どうしていくのか。

その答えが、私たちの知っているあの優しく穏やかな安西監督なのでしょう。

作中では、安西監督はひたすら選手たちを励ます言葉をかけ続けています。

それがとても大きな力になることを知ったのでしょう。

大切なことは何なのか?

どの立場に置かれていても、いつも意識していたいことです。

別の未来はあったのか?

安西監督はあのままで、谷沢もあの道へ進み、上手くいく方法があったのかを考えました。

指導者として、当時の安西監督の厳しさはあっても良かったと思います。

仮に別の道があるとしたら、谷沢の近くに励ます人たちが多くいたら違っていたかもしれません。

例えば、両親を含めた家族や、恋人や友達など。

互いに励まし合う仲間がいれば、厳しさにも耐えることができたのかもしれません。

ここでも、何が大切なことなのかが浮かび上がります。

安西監督の立場であっても、谷沢の立場であっても、大切なことは同じと言うことになりますね。

安西監督は素晴らしい

谷沢という選手を伸ばすことができなかったのは残念なことですが、この世を去ったのは安西監督のせいではありません。

それでも、苦しみの末に白髪鬼から励ます監督へと変わったことは、安西監督がやはり素晴らしい存在だからです。

それだけ教え子のことを思い、バスケを愛しているからこそ、その道を進むことができたのだと思います。

もちろん、そこには支えてくれる奥様への感謝も生まれますし、目を輝かせて戦う選手たちへの感謝も生まれると思います。

そんな安西監督は、過去にどんなことがあったとしても、素晴らしい監督だと私は思います。

そして、そんなキャラクターを生み出した、井上雄彦先生も素晴らしい方であり、とても大好きです。

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